大会会長挨拶
このたび日本認知・行動療法学会第45回大会を、2019年8月30日(金)~9月1日(日)の日程で、中京大学名古屋キャンパスを会場として開催することになりました。名古屋での開催は、第30回大会、第36回大会に引き続き3回目となります。
今年は、新しい元号による新たな時代の幕開けの年です。公認心理師が誕生する年でもあります。本学会も、5年ほどの間に大きく変化しました。一般社団法人化、学会名称の変更、そして、機関誌名の変更などです。こうした大きな改革により、本学会が新しい時代を迎える準備は万全であると確信しています。大会テーマは、このような時代における新たな飛躍に向けたステップとなることを願い、「新しい時代に活かす認知行動療法」としました。
本学会の目的は、認知行動療法に関する基礎理論の研究、治療技法の開発、種々の問題行動や症状への臨床介入を行い、研究・臨床・教育・研修活動を促進し、その普及と啓発をはかることにあります。第45回大会では、こうした目的に向かって認知行動療法の活用を促すようなプログラムを企画しました。入門から上級までの多彩なワークショップ、シンポジウム、教育講演、ケーススタディ、一般演題、そしてスキルアップ・レクチャーなどを準備中です。また、特別講演では、新世代の認知行動療法の根底に流れるマインドフルネスをめぐって、アルボムッレ・スマナサーラ長老(日本テーラワーダ仏教協会)に講演をお願いしました。懇親会でも、今までとはひと味違った演出を計画しました。
今、名古屋の街は力強く、そしてしなやかに姿を変えつつあります。リニア中央新幹線開業に向けた、名古屋駅周辺の高層ビル開発。東海地方随一の繁華街である栄のシンボル、テレビ塔と久屋大通公園の再開発。名古屋城本丸御殿の復元等々。こうしたエネルギーを背に、認知行動療法のスペシャリストだけでなく、ビギナー、そして非会員の方々にも参加しやすい大会を目指しております。大学キャンパスでの開催のために、日程、会場設備等でご不便をおかけすることもございますが、名古屋駅から地下鉄で20分の八事駅と直結する便利な場所です。
丁寧な大会運営と、温かいおもてなしに心がけ、充実した学び、語らいの時空間を提供する所存です。皆様の積極的な参加をお待ちしております。
大会会長 坂井 誠
中京大学心理学部教授