この度、第3回日本脊椎前方側方進入手術研究会(JALAS)を、来る2017 年1月28 日(土)に愛知県産業労働センター、ウインクあいち(名古屋市)において開催させていただきますことを大変光栄に存じます。
本研究会は、脊椎前方側方進入手術に関する理解・知見を深め、適切なトレーニング制度の確立・拡充、及び脊椎前方側方進入手術に関係する分野での学術的な発展等を目的として2014 年に発足した研究会であります。第1回は京都大学大学院医学研究科整形外科特定教授 藤林俊介先生、第2回は千葉大学大学院医学研究院整形外科学准教授 大鳥精司先生のもと開催され、第1回267名、第2回322名の脊椎脊髄外科の先生方がご参加いただき、本研究会の必要性が大きく感じられる結果となりました。
脊椎前方進入手術は古くから行われてきた脊椎の基本的な手術手技でありますが、脊椎前方には多くの重要臓器が存在することや後方インストルメントの進歩などに伴い、徐々に前方手術を回避するようになり、後方からの手術に偏重する傾向にありました。脊椎前方手術が有効な術式であることは多くの脊椎外科医の知るところであり、また最近の側方進入手術LIFの登場により再び前方手術が見直されてきています。しかし前方には多くの重要臓器が存在し、また特殊開創器を用いたLIFでは視認できる範囲は狭くこれまで以上に解剖学的特徴を把握する必要があり、そのことを多くの脊椎外科医が感じていることが過去2回の本研究会に多くの先生方が参加いただいた理由の一つであると考えております。第3回も過去2回を踏襲し、脊椎外科エキスパートの先生方から脊椎前方側方進入手術を学び、その理解と知見を深めるとともに、さらに脳神経外科・耳鼻咽喉科・消化器外科・胸部外科・血管外科・泌尿器科・放射線科などの他科領域の先生方のご講演から脊椎前方側方の解剖や前方手術の合併症、その対応方法などを学びたいと思っております。
本研究会が有意義で実り多きものになりますよう精一杯努力をさせていただきますので、多数の先生方のご参加を心よりお待ち申し上げます。
会 長 金村 徳相
(JA 愛知厚生連 江南厚生病院 副院長 脊椎脊髄センター長)